SuperSの時間軸にあたるところで劇場版が作られるらしい。
恐らく今までのリメイク*1が原作準拠であったため、この劇場版も原作準拠での構成になると思う。ここで原作とテレビ版とはどう違うのかをまとめてみたいと思う。
・夢の鏡の設定
テレビ版…人の夢を映す鏡。拘束して呪文を唱える方法、もしくは魔力を込めた球体で弾き出すという方法で抽出できる。夢とともに人の深層心理も映すらしく、これを覗かれると抱いた夢とともに見られたくない自分の心を見られた感覚に陥り、苦痛とともに恥ずかしさを覚える。ペガサスの宿主の夢の鏡は金色に輝くゴールデンミラーとなるが、この事実はごく一部*2にしか知らされていなかった。
また、夢の鏡の有無は人間であるかどうかを決めるものであり、夢の鏡を持たない存在に与えると人間にすることができる。逆に夢の鏡を失うとその人間は意識を失い、いずれレムレス化する。
原作…そもそもそのような設定は存在しない。
・アマゾントリオの設定
テレビ版…前半の敵幹部。人々の美しい夢に逃げ込んだペガサス(エリオス)を探し出すため、美しい夢を持った人間から夢の鏡を抽出し、それを覗き込んで探す*3メイン敵。原作と比較すると破格の扱いである。
原作…アマゾネスカルテットの一人パラパラの配下で、パラパラの力で人の姿に模した存在。はっきり言ってザコ。各セーラー戦士のパワーアップのための踏み台にされただけであり、扱いはかなり悪い。
・アマゾントリオの夢の有無
テレビ版…明確な夢を持たない存在。フィッシュ・アイがタイガーズ・アイから夢の鏡を抽出しようとするも失敗したことからそう判明した。
原作…3人とも明確な夢を持っている。タイガーズ・アイはロックアーティスト、ホークス・アイはラスベガスか銀座のクラブのママ、フィッシュ・アイは世界一の玉乗り少女になるという夢を持っている。
・タイガーズ・アイの性格
テレビ版…おネエ口調の年下好み。ロリコンの疑いもある。ナルシスト気味ではあるが、ややヒステリックな印象もある。ナイフ投げの達人であるが、基本的に鞭を武器に使う。
原作…おネエ口調ではあるものの、女性の趣味についてはとくに触れられていない。キザなナルシストであるとは定義されている。
・ホークス・アイの性格
テレビ版…おネエ口調であり、年上好き。自称マダムキラー。物腰は丁寧ではあるが、3人の中で最も悪い顔をする率が高く、戦闘力も3人の中では一番上である。松明から炎を発する攻撃が主体である。
原作…おネエ口調ではあるものの、女性の好みについてははっきりと定義されていない。原作者によれば「10年ほど経験を積んだゾイサイト*4」らしい。
・フィッシュ・アイの性格
テレビ版…おネエ口調の同性愛者。加えて今で言う「オトコの娘」の要素を持っている。そのため、男性の夢の鏡はすべてフィッシュ・アイが調べている。ある1回を除き、基本的に女装してターゲットに接触していた。ナイフ投げが主体であるが、タイガーズ・アイほどの腕は持たない。一度だけ衛にナイフを突き立てようとしたことがあったが、未遂に終わっている*5。
原作…おネエ口調ではあるものの、テレビ版とは一人称が異なる(あたし)。テレビ版と違い女性にも興味が持てるようであり、同性愛者の設定はない。
・レムレスの設定
テレビ版…夢の鏡を失った人間のなれの果て。その正体はネヘレニアが治めていた王国の住人。
原作…悪夢を見せる存在。見た目はまっくろくろすけであり、明確に人間とは異なる。
・アマゾネスカルテットの設定
テレビ版…大人になりたくない思いをネヘレニアに利用された普通の子供4人。偶然ネヘレニアの封印を解いたが、操られたわけではなく、あくまで騙されていただけである。そのため、最終決戦で一時的に協力するだけにとどまっている。
原作…ネヘレニアの呪いによって強引に覚醒させられたセーラー戦士。本来はちびうさを守護する存在であるが、呪いによって踊らされている。そのため、呪いを解いた後は味方となった。
・ペガサス(エリオス)の設定
テレビ版…エリオスから分離した精神体がペガサス。そのため、ペガサス自体は実体を持たない*6。精神体故に現実世界ではその存在が維持できないため、美しい夢を持つ人間を宿主にする必要があった。その宿主となったのはちびうさだった。
原作…ネヘレニアの呪いによってペガサスの姿に変えられている。自分の呪いを解ける者を探しており、その呪いを解ける者はちびうさだった。
総合すると劇場版で夢の鏡を期待するものではないと思う。原作準拠だとアマゾントリオの出番もまともにはないだろう。その分アマゾネスカルテットの出番は増えるだろうけど。ネヘレニアの声優はテレビ版と同じ榊原良子を希望したい。